ゆめぴりかをななつぼしと同じ水加減で炊くと、思ったよりやわらかく仕上がりやすいのが、北海道米の炊き分けで気を付けたいところです。
同じ北海道のお米でも、ゆめぴりかとおぼろづきはもっちり系、ななつぼしときらら397はあっさり系で、炊きあがりの方向がほぼ逆になります。
やわらかく粘りのあるご飯が好きなら、ゆめぴりか・おぼろづき。
粒がしっかりした、さらっとしたご飯が好きなら、ななつぼし・きらら397。
もっちり系はふつうより水を少し控えめにすると、べたつかずに炊きあがります。
北海道米は「もっちり系」と「あっさり系」に分かれる
北海道米を選ぶときは、銘柄の名前を覚えるより、どちらの系統かを先に押さえるほうが迷いません。
分かれ目になるのは、お米のでんぷんに含まれるアミロースという成分の量です。
アミロースが少ないお米ほど、炊いたときに粘りが強く、やわらかく、冷めてもかたくなりにくくなります。

もっちり系、ゆめぴりかとおぼろづき
ゆめぴりかは、粘りが強く、甘みのはっきりしたもっちりとしたお米です。
おぼろづきも、北海道の一般的なお米よりアミロースが少なめで、やわらかさと粘りが出やすいお米です。
どちらも、冷めてもかたくなりにくいので、お弁当やおにぎりのように時間をおいて食べるご飯と相性がよくなります。
あっさり系、ななつぼしときらら397
ななつぼしは、北海道米の主力になっている品種で、粘りと甘みがほどよく、さらっとしたバランス型のお米です。
きらら397は、粘りが控えめで粒がしっかりしており、丼ものやカレーなど、具や汁をのせるご飯に向いています。
あっさり系は、粒がつぶれにくく、ご飯がかたまりになりにくいのが持ち味です。
| 品種 | 食感の方向 | 育成・採用 | 向く使い道 |
|---|---|---|---|
| ゆめぴりか | もっちり・甘みが強い | 北海道の上川農業試験場で育成 | 白いご飯、おにぎり、お弁当 |
| おぼろづき | やわらかく粘りがある | 北海道の優良品種 | お弁当、おにぎり、冷めて食べるご飯 |
| ななつぼし | ほどよい粘り・さらっと | 2001年に北海道の優良品種に | 毎日の白いご飯、和食、酢飯 |
| きらら397 | 粘り控えめ・粒がしっかり | 1988年、上川農業試験場で誕生 | 丼もの、カレー、チャーハン |
寒い土地のお米が変わってきた流れ
北海道は稲を育てるには寒く、もとは寒さに強く、早く実ることが品種改良のいちばんの目的でした。

1988年に生まれたきらら397は、寒さに強く、道北から道央まで幅広い地域で作れることで広がりました。
その後、ひとめぼれやあきほなどをかけ合わせて作られたななつぼしが2001年に登場し、粘りと甘みのある方向へ改良が進みます。
さらに、アミロースを少なめにしたおぼろづきやゆめぴりかが加わり、もっちりしたご飯が好きな人も北海道米から選べるようになりました。
いまお店に並ぶ北海道米は、ななつぼしとゆめぴりかが中心です。
使い道で選ぶ、北海道米の向き不向き
北海道米は系統の違いがはっきりしているので、作る料理から逆算すると選びやすくなります。
| 使い道 | 選びたい系統 | 理由 |
|---|---|---|
| お弁当・おにぎり | もっちり系(ゆめぴりか・おぼろづき) | 冷めてもかたくなりにくく、ぱさつきにくい |
| 丼もの・カレー | あっさり系(ななつぼし・きらら397) | 汁やルウを吸っても粒がくずれにくい |
| チャーハン | あっさり系(とくにきらら397) | 粘りが少なく、ぱらっと仕上げやすい |
| 酢飯・ちらし寿司 | あっさり系(ななつぼし) | 酢を混ぜてもべたつきにくい |
| 毎日の白いご飯 | 家族の好みで | やわらかめ好きはゆめぴりか、さっぱり好きはななつぼし |
お弁当は、冷めたときの食感で選ぶ
お弁当のご飯は、炊きたてではなく、数時間たって冷めたときの食感で選ぶのがコツです。

炊きたてではちょうどよく感じたお米でも、冷めるとかたく、ぼそっとした口あたりになることがあります。
お弁当にご飯を詰めるときのメモ
・もっちり系のお米は、冷めてもかたくなりにくいので、お昼までの時間が長い日に向いています。
・ご飯は粗熱をとってからふたをすると、水滴がたまりにくくなります。
・あっさり系のお米を使うなら、詰める量を少しふんわりとすると、冷めたときにかたまりになりにくくなります。
作り置きのために多めに炊いて冷凍する場合は、別の記事「炊いたご飯の冷凍保存、ラップ・容器・解凍の手順と、冷凍に向く炊き方」で、包み方と温め直し方をまとめています。
もっちり系は、水加減を少し控えめに
ゆめぴりかやおぼろづきは、同じ水加減でもやわらかく仕上がりやすいお米です。
ななつぼしと同じ感覚で炊いてやわらかすぎると感じたら、内釜の目盛りより少しだけ下に水を合わせます。

反対に、きらら397をかたいと感じるときは、浸水の時間を長めにとると、粒の中まで水が入りやすくなります。
もっちり系のお米を、水を多めにして炊くのは避けます。
粘りが強いぶん、水が多いとべちゃっとした仕上がりになり、おにぎりにしても形がくずれやすくなります。
水を変えるときは、一度に大きく変えず、少しずつ調整します。
炊飯器の炊き分けメニューを使う
炊飯器に「しゃっきり」「もちもち」のような炊き分けのメニューがあれば、水加減と組み合わせて使えます。
ゆめぴりか・おぼろづきは「ふつう」か「しゃっきり」寄り、ななつぼし・きらら397をやわらかめにしたいときは「もちもち」寄りにすると、系統の違いをならしやすくなります。
メニューの名前や炊き方は炊飯器ごとに違うので、取扱説明書の「銘柄・炊き分け」の項目を一度見ておくと迷いません。
袋の表示と、ゆめぴりかの認定マーク
北海道米の袋でも、まず見るのは原料玄米の欄の産地・品種・産年と、精米時期です。

複数原料米と書かれた袋は、いくつかのお米を混ぜたものです。
品種名が書かれていない「北海道産」の袋は、複数原料米として売られていることもあります。
品種を選んで買いたいなら、単一原料米で品種名のある袋を選びます。
迷ったときの選び分け
どれにするか決めきれないときは、家でいちばんよく食べるご飯の形から選びます。
| こんな家なら | まず試したい銘柄 |
|---|---|
| お弁当やおにぎりの日が多い | ゆめぴりかかおぼろづき |
| 丼もの・カレー・チャーハンをよく作る | きらら397かななつぼし |
| 和食中心で、毎日同じお米を食べたい | ななつぼし |
| 家族にやわらかいご飯が好きな人がいる | ゆめぴりか |
| 好みがばらばらで決めきれない | ななつぼしを基準にして、ゆめぴりかと食べ比べる |
食べ比べるなら、ゆめぴりかとななつぼしの2袋から
初めて北海道米を選ぶなら、もっちり系のゆめぴりかと、あっさり系のななつぼしを、2kgほどの小さい袋で1つずつ買うと違いがつかみやすくなります。

比べるときは、炊きたてだけでなく、冷ましたおにぎりにしたときの、かたさと粘りも見ておきます。

どちらか一方に決めきれなければ、ふだんはななつぼし、お弁当の日はゆめぴりかのように、使い道で分けてもかまいません。
北海道米以外も含めて銘柄全体を比べたいときは、別の記事「お米の銘柄の選び方、粘り・甘み・硬さの違いと、おにぎり・弁当・カレーへの向き不向き」が参考になります。
粘りの強いお米が好きな人は、コシヒカリ系の違いをまとめた記事「コシヒカリの特徴と、ひとめぼれ・あきたこまち・ヒノヒカリ・ミルキークイーンとの違い」もあわせて読むと、選ぶ幅が広がります。
北海道米、よくある疑問
- ゆめぴりかとコシヒカリは、どちらがもっちりしている?
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どちらも粘りの強いお米ですが、ゆめぴりかはアミロースが少なめなぶん、やわらかさが出やすいお米です。
産地や年、水加減でも変わるので、気になるなら同じ条件で炊いて比べると違いがわかります。
- ななつぼしは、コシヒカリの仲間?
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ななつぼしは、ひとめぼれやあきほなどをかけ合わせて作られ、ひとめぼれを祖先の一つに持つ品種です。
ひとめぼれはコシヒカリを親に持つので、系統をさかのぼるとコシヒカリにつながりますが、北海道の寒さに合わせて改良された北海道の品種です。
- ゆめぴりかとななつぼしを混ぜて炊いてもいい?
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混ぜて炊けます。
ゆめぴりかの割合を増やすほどもっちり、ななつぼしを増やすほどさらっとした炊きあがりになるので、家族の好みに合わせて割合を変えられます。
水加減は、やわらかくなりやすいゆめぴりかに合わせて、少し控えめから始めます。
- おぼろづきが近くのお店で見つからない
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おぼろづきは、ゆめぴりかやななつぼしに比べると店頭で見かける機会が少ないお米です。
見つからないときは、北海道産の品種名が書かれたお米を扱う通販で、産地・産年・精米時期を確かめて選びます。
北海道米は、まず「もっちり系か、あっさり系か」を決めて、もっちり系なら水を少し控える、この2つだけで外れがぐっと減ります。




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