無洗米は、精米したあとにお米の表面に残る肌ぬかを、あらかじめ取り除いてあるお米です。
研がずに水を入れるだけで炊けて、普通のお米と変えるのは水加減を少し多めにすることくらいです。
そのかわり、量り方と水の合わせ方を知らないまま炊くと、かためのご飯になりやすくなります。
無洗米を選ぶかどうかの分かれ目
・研ぐ手間と時間を減らしたい → 無洗米が合う
・水加減を毎回あれこれ変えたくない → はかりで量れば迷いにくい
・研いだときの香りや手ざわりも楽しみにしている → 普通のお米のほうが満足しやすい

無洗米と普通のお米、違うのは「肌ぬか」があるかどうか
肌ぬかとは
玄米を精米して白米にしても、表面にはごく細かいぬかが少し残っています。
これが肌ぬかです。
普通のお米を炊く前に研ぐのは、この肌ぬかを水に移して落とすためです。
肌ぬかが残ったまま炊くと、ぬかのにおいが出たり、炊きあがりがべたついたりします。
無洗米は、この肌ぬかを精米する工場の段階で取り除いてあるので、家で研ぐ必要がありません。

お米の品種や産地は、普通のお米と同じように袋に表示されます。
同じ銘柄の無洗米なら、粘りや甘みの方向も同じと考えてかまいません。
肌ぬかの取り方は、主に3つ
どの方法でつくられていても、家での炊き方は同じです。
選ぶときは製法より、品種・産地・精米時期の表示を見るほうが、炊きあがりの見当がつきます。
無洗米のメリット
無洗米にしてよかったと感じやすいところ
・研ぐ手間と時間がかからない(水を入れて浸水させれば準備が終わる)
・冬に冷たい水に手を入れなくてよい
・お米を洗う水を使う量が少なくて済み、とぎ汁を流さない
・研ぎ方の強い弱いで、炊きあがりがぶれにくい
いちばん大きいのは、台所に立ってからご飯の準備が終わるまでの時間が短いことです。
帰宅してすぐに水を入れて浸水を始めれば、そのあいだにほかの準備に移れます。
研ぐ人によって仕上がりが変わりにくいので、家族のだれが炊いても同じようなご飯になりやすいのも、毎日のことになると助かる点です。
無洗米のデメリットと、気になりやすいところ
無洗米で気を付けたいところ
・水加減を少し多めにしないと、かためになりやすい
・普通のお米と同じカップで量ると、多めに入る
・売り場によっては、普通のお米より選べる銘柄や袋の大きさが少ないことがある
・研ぐひと手間がなくなる分、においや手ざわりでお米の状態に気づく機会が減る
同じカップで量ると、多めに入る
無洗米は肌ぬかを取ってある分、同じカップに入るお米の正味の量が多くなります。
そのため、普通のお米と同じ米用カップで量ると、1合のつもりでも、お米の量が少し多くなります。

お米が多いのに水はいつもどおりだと、炊きあがりはかため・ぱさつき気味になります。
同じ1合のカップで量っても、無洗米は普通のお米より少し重くなります。
無洗米で「かたい」と感じたときは、まず水の量を疑います。
水を入れると、少し白く濁ることがある
無洗米に水を入れると、うっすら白く濁ることがあります。

これは主にお米の表面のでんぷんが水に出たもので、ぬかが残っているわけではありません。
濁りが気になっても、そのまま炊いてかまいません。
無洗米の炊き方と、水加減の合わせ方
無洗米の水加減は、何で量ったかによって合わせ方が変わります。
手元の道具に合わせて、次のどれかで炊きます。
| 量り方 | 水の合わせ方 | ひと言 |
|---|---|---|
| 無洗米用のカップで量る | 内釜の白米の目盛りどおり | 無洗米の詰まり方に合わせた大きさにつくってある |
| 普通の米用カップで量る | 内釜に無洗米の目盛りがあればそこまで。なければ白米の目盛りより少し多め | 足すのは1合につき大さじ1〜2杯ほどから試す |
| はかりで量る(1合=約150g) | 普通のお米と同じ考え方でよい | 同じ1合でも無洗米は少し重いが、重さで量れば詰まり方の差が出ない |
| 炊飯器の無洗米コースを使う | コースの説明どおり | 水加減と吸水の時間を炊飯器が合わせる |
どの量り方でも、最初の1回は表の目安で炊いて、かたさを見てから次の水を決めるのが近道です。

1合の重さや、カップとはかりの使い分けは「米1合は何グラム?計量カップとはかりの測り方と、水加減の目安」でまとめています。
普通のお米から切り替えて、最初に炊く日
いつものお米から無洗米に替えた最初の日は、いつもの炊き方のうち、変えるのを水の量だけにします。
浸水の時間も、炊飯器のコースも、いつもどおりにしておくと、炊きあがりが変わったときに原因がひとつにしぼれます。
炊けたら、かたさとべたつきを確かめて、次の回の水を決めます。
2回目は、かためなら水を少し足し、やわらかめなら少し減らします。
2〜3回で、その家の炊飯器と好みに合う水加減が決まってきます。
浸水は、普通のお米と同じようにとる
研がなくてよいのは洗う手間だけで、浸水を省いてよいわけではありません。
水を入れたら、底からひと混ぜして、お米全体に水をいきわたらせます。

そのうえで、夏は30分〜1時間、冬は1〜2時間を目安に浸水させます。
暑い時期に長く置くときは、普通のお米と同じく冷蔵庫に入れます。
季節ごとの浸水の考え方は「お米の研ぎ方と浸水時間、研ぐ回数・水の温度・夏と冬の違い」で詳しく書いています。
鍋で炊くときも、水を少し多めに
無洗米は、鍋や土鍋でも普通のお米と同じ手順で炊けます。
炊飯器の目盛りがない分、水は計量カップで量り、普通のお米より少しだけ多めにします。

火加減と時間は、普通のお米を鍋で炊くときと同じでかまいません。
無洗米を買うときに袋で見るところ
無洗米は、袋の表に「無洗米」と書かれているものです。
同じ銘柄・同じ産地でも、無洗米と普通のお米が並んで売られていることがあるので、手に取ったときに表示を確かめると、買い間違いを防げます。

あわせて見ておきたいのが、精米時期です。
無洗米も、精米してから日がたつほど風味は落ちていくので、精米時期の新しいものを選び、早めに食べきれる大きさの袋にします。
品種ごとの粘りや甘みの違いは、無洗米でも普通のお米と変わらないので、銘柄の選び方は「お米の銘柄の選び方、粘り・甘み・硬さの違いと、おにぎり・弁当・カレーへの向き不向き」がそのまま使えます。
無洗米が向く家、普通のお米が向く家
| 暮らし方・好み | 向くお米 | 理由 |
|---|---|---|
| 共働きで、平日の夕方に時間がない | 無洗米 | 研ぐ時間がなくなり、浸水をすぐ始められる |
| 家族の何人かが交代でご飯を炊く | 無洗米 | 研ぎ方の差が出ず、仕上がりがそろいやすい |
| 手荒れや冬の水の冷たさがつらい | 無洗米 | 冷たい水に手を入れる時間が短い |
| 研ぐときの香りや、お米の状態を手で確かめたい | 普通のお米 | 研ぎながら、においや粒の様子に気づける |
| いろいろな銘柄を少しずつ試したい | 普通のお米 | 売り場によっては、選べる種類が多い |
どちらか一方に決めてしまわず、平日は無洗米、時間のある週末は普通のお米と使い分ける方法もあります。
その場合は、どちらで炊く日かによって水加減が変わるので、カップや目盛りを取り違えないように気を付けます。
無洗米を使う前に気になること
- 無洗米を研いでもいい?
-
研ぐ必要はありませんが、気になるときは水で1回さっとすすぐくらいならかまいません。
すすいだお米は少し水を吸うので、炊きあがりがやわらかく感じたら、次から水を少し減らします。
ゴシゴシ研ぐと、粒が割れてべちゃっとしやすくなるので避けます。
- 無洗米の保存は、普通のお米と違う?
-
保存の仕方は普通の白米と同じです。
涼しく、湿気が少なく、においの強いものから離れた場所に置き、早めに食べきります。
置き場所の選び方は「お米の保存方法、夏と冬の置き場所と、冷蔵庫の野菜室・保存容器の選び方」でまとめています。
- 炊き込みご飯やおかゆにも使える?
-
使えます。
炊き込みご飯は、調味料の水分も含めて、普通のお米より少し多めの水で合わせます。
おかゆは、炊飯器のおかゆの目盛りやコースがあればそれに従います。
- 炊飯器に無洗米コースがないときは?
-
普通の白米コースで炊けます。
水を少し多めにして、浸水の時間をとれば、コースがなくても困ることはありません。
研ぐ時間がつらいなら無洗米、研ぎながらお米の様子を見たいなら普通のお米、という分け方で大きく外れることはありません。
無洗米の最初の袋を開けたら、量ったカップと足した水の量をメモに残して1回目を炊きます。
2回目の水は、そのメモと炊きあがりのかたさを見比べて決めます。
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