発芽玄米は、買えば白米に混ぜて、ふだんの炊飯器で炊けます。
自分で作るなら、玄米を水につけて、半日から1日ほど、水を替えながら小さな芽が出るのを待つことになります。
作るか買うかを分けるのは、その手間と、水を替え続けられるかどうかです。
作るか、買うかの目安
・朝と夜に水を替える時間がとれる → 作ってみてもよい
・暑い時期で、家を空ける時間が長い → 買うほうが無理がない
・まず味と食感を知りたい → 少量の袋を買って試す

発芽玄米は、玄米から小さな芽を出させたお米
発芽玄米は、玄米を水につけて、胚芽のところからほんの少し芽を出させたお米です。
芽が出るのは、玄米が種として生きているからで、精米した白米や胚芽米を水につけても芽は出ません。
芽を出させたあとすぐに炊く自家製のものと、乾かして袋に詰めた市販品があります。
炊いたご飯100gあたりで比べると、発芽玄米のビタミンB1は0.13mg、マグネシウムは53mgで、玄米ごはんの0.16mg・49mgと近い値です。
発芽させても、成分の面では玄米の仲間と考えてよいお米です。
玄米そのものとの違いや、白米との比べ方は「玄米と白米の違いとデメリット、向き不向きと、白米に混ぜはじめる割合」で取り上げています。
自分で作るか、市販品を買うか
| 比べるところ | 自分で作る | 市販品を買う |
|---|---|---|
| 用意するもの | 玄米、ボウル、ざる、ふた | 発芽玄米の袋 |
| 炊くまでの時間 | 芽が出るまで半日から1日ほど(季節で変わる)。炊くのはその日か翌日 | 袋の表示どおり。浸水がいらないものもある |
| 手間 | 朝と夜の水替え、芽の様子を見る | ほとんどない |
| 衛生の気を付けどころ | 暑い時期は水が傷みやすい | 袋の保存方法と期限を守る |
| 炊き方 | 玄米コース、または白米に混ぜる | 袋の表示どおり。白米に混ぜて白米コースで炊けるものもある |
| 向く場面 | 玄米を買い置きしていて、春や秋で手間をかけられる | 手軽に試したいとき、暑い時期 |
市販品は、商品ごとに白米に混ぜる割合、水の量、浸水がいるかどうかが違います。
炊く前に、袋の裏にある炊き方の表示をひと通り読んでおくのが、いちばん確実です。
市販品を買うときに、袋で見るところ
- 原料の玄米: 産地や品種が書かれているか
- 内容量: はじめて試すなら、小分けの袋や少なめの量のもの
- 炊き方: 白米に混ぜる割合、足す水の量、浸水がいるかどうか、発芽玄米だけで炊けるか
- 保存方法と期限: 開けたあとの扱いが書かれているか
白米に混ぜて炊くタイプなら、はじめは袋の表示の範囲の中で少なめの割合から試します。

食感に慣れてきたら、表示の範囲で割合を増やしていけば、家の好みに合う量が見つかります。
炊いた発芽玄米ごはんを、温めるだけで食べられるパック入りで売っていることもあり、炊く前に味と食感を知りたいときの手がかりになります。
自分で作る前に確かめること
作りはじめる前のチェック
・使うのは精米していない玄米か(白米・胚芽米・分づき米からは作れない)
・この先1日、朝と夜に水を替えられる予定か
・ボウルを置く場所は、直射日光が当たらず、においの強いものから離れているか
・暑い日に、ボウルを置いたまま長く家を空けないか
・できあがった発芽玄米を、その日か翌日には炊けるか
作るのに向くのは、暑すぎず、寒すぎない時期です。
水温が低い冬は芽が出るまでに時間がかかり、暑い夏は水が傷みやすくなります。
玄米が古いと、芽がそろって出ないこともあります。
発芽玄米の作り方
用意するもの
・玄米(はじめは1〜2合ほど)
・ボウルと、目の細かいざる
・ボウルにかぶせるふたや皿
・水を替えた時刻を書いておくメモ
玄米をボウルに入れて水を注ぎ、軽く混ぜて、浮いたもみ殻やごみを流します。
2〜3回すすいで、ざるにあげて水を切ります。

ボウルに戻して、玄米の2倍くらいの水を注ぎます。
ふたをして、直射日光の当たらない場所に置き、まず6時間ほどつけます。

水を捨てて、ざるの上で軽くすすぎ、新しい水につけ直します。
水替えは少なくとも朝と夜の1日2回で、暑い時期はもっとこまめに替えます。
替えた時刻をメモしておくと、替え忘れを防げます。

粒の根元の胚芽のところが少しふくらみ、白い小さな芽がのぞいたらできあがりです。
季節にもよりますが、つけはじめから半日から1日ほどが目安です。
芽を長く伸ばす必要はありません。

できあがったら、もう一度すすいで水を切り、その日のうちに炊くのが基本です。
すぐに炊かないときは冷蔵庫に入れて、翌日までに炊ききります。
つけはじめから炊くまでの段取りの例
水替えは、家にいる時間に合わせて組むと続けやすくなります。
朝につけはじめ、芽が出るまでに丸1日かかったとして、翌日の夕食で炊く場合の例です。
| いつ | すること |
|---|---|
| 1日目の朝 | 玄米を洗い、たっぷりの水につける |
| 1日目の昼〜夕方 | 最初の水替え。においと濁りを見る |
| 1日目の夜(寝る前) | 水を替える。暑い時期は、ここでにおいの変化をとくに確かめる |
| 2日目の朝 | 水を替えて、芽の様子を見る。小さな芽が見えたら、すすいで水を切り、冷蔵庫へ |
| 2日目の夕方 | においとぬめりを確かめてから炊く |
暖かい時期は、1日目の夜の時点で芽が出ていることもあります。
芽が見えた時点で止めて、すすいで冷蔵庫に移しておけば、炊く時間まで待てます。
炊飯器の保温で、早く芽を出させたいとき
炊飯器の保温に入れておけば、早く芽が出るのでは?
炊飯器の保温は、炊いたご飯を温かく保つための機能で、芽を出させるための温度ではありません。
温度が高すぎて芽が出なかったり、ぬるい状態が続いて雑菌が増えたりするおそれがあるので、保温での代用はすすめません。
炊飯器に発芽玄米を作るためのコースがある機種なら、取扱説明書どおりに使います。
においや見た目がおかしいときは、炊かずに捨てる
発芽玄米づくりは、水と温かさがそろうので、芽だけでなく、雑菌にとっても増えやすい条件になります。
細菌の多くは、10℃くらいまで冷やすと増え方がゆっくりになりますが、室温では増えやすく、調理前の食品を室温に長く置かないのが、食中毒予防の基本です。
次のようなときは、もったいなくても食べない
・すっぱいにおい、腐ったようなにおいがする
・水が白く濁ってぬるぬるしている、細かい泡が立っている
・粒にぬめりがある、糸を引く
・綿のようなものや、色のついた点が見える
少しでもおかしいと感じたら、炊かずに捨てます。
増えた菌の種類によっては、炊いて加熱しても毒素が残るものがあります。
「炊けば大丈夫」とは考えずに、においと手ざわりで判断します。
乳幼児、妊娠中の方、持病のある方、高齢の方が食べるときは、手作りより市販品を選び、食べ方や量は医師や管理栄養士に相談します。
作ってみて、つまずきやすいところ
- 1日たっても芽が出ない
-
水温が低い時期や、古い玄米では、芽が出るまでに時間がかかったり、そろって出なかったりします。
水替えを続けながら様子を見てもかまいませんが、においやぬめりが出てきたら、そこで止めて捨てます。
冬は、暖房の効いた部屋の、暑くなりすぎない場所に置くと進みやすくなります。
- 芽が出た粒と出ていない粒がまざっている
-
すべての粒から芽が出るとは限りません。
多くの粒に小さな芽が見えてきたら、そこで止めて炊いてかまいません。
- 水を替えるのを、1回忘れてしまった
-
まず、においと水の濁りを確かめます。
すっぱいにおいやぬめりがなければ、よくすすいで水を替え、続けます。
においが少しでも気になれば、無理に続けずに捨てます。
作った発芽玄米を炊く、残りを保存する
炊き方
自分で作った発芽玄米は、すでにたっぷり水を吸っているので、炊く前の浸水はいりません。
炊飯器に発芽玄米のコースがあればそれを、なければ玄米コースで炊きます。
白米に混ぜて炊くときは、白米の目盛りに合わせて1回目を炊き、かたさを見て次の回の水を決めます。
玄米コースの水加減や、圧力鍋・鍋での炊き方は「玄米の炊き方、浸水時間・水加減・炊飯器と圧力鍋での違い」にまとめています。

残った分の保存
作りすぎた分は、水気をよく切り、キッチンペーパーの上で表面を乾かしてから、ふたのできる容器に入れて冷蔵庫に入れます。

冷蔵庫でも長くは置かず、目安として翌日までに炊ききります。
市販の発芽玄米は、袋に書かれた保存方法と期限を守り、開けたら口をしっかり閉じて、早めに使いきります。
冷蔵庫から出した発芽玄米も、内釜に入れる前に、においとぬめりがないかをもう一度確かめます。
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