ご飯100gあたりのエネルギーは、玄米ごはんが152kcal、白米ごはんが156kcalです。
エネルギーはほとんど変わらず、大きく違うのは、ビタミンB1やマグネシウムのように、ぬかと胚芽に多い成分と、食感と炊く手間のほうです。
玄米にするかどうかは、成分の数字だけでなく、毎日炊いて、家族が食べ続けられるかで考えると、無理のない形が見えてきます。

玄米と白米の違いは、ぬかと胚芽を残すかどうか
お米の粒は、3つの部分でできている
稲の実から、もみ殻を外したものが玄米です。
玄米の粒は、外側のぬかの層、根元の小さな胚芽、白い中身の胚乳でできています。

精米してぬかの層と胚芽を削り、胚乳を中心にしたものが、ふだん食べている白米です。
どこまで削るかによって、玄米と白米のあいだに、いくつかの種類があります。
玄米・分づき米・胚芽米・白米の違い
| 種類 | 残っている部分 | 食感 | 炊き方 |
|---|---|---|---|
| 玄米 | ぬかの層と胚芽がすべて | かためで、噛みごたえがある | 長めの浸水と、玄米コース・圧力鍋・鍋 |
| 分づき米(三分・五分・七分づき) | ぬかの層の一部と、胚芽の一部(どれだけ残るかは削り方で変わる)。数字が大きいほど白米に近い | 玄米と白米の中間 | 白米に近い。浸水は長めに、水は少し多めから |
| 胚芽米(胚芽精米) | 胚芽を残し、ぬかの層はほとんど削る | 白米に近い | 白米とほぼ同じ。胚芽が取れないよう軽く洗う |
| 白米 | 胚乳が中心 | やわらかく、粘りがある | ふだんどおり |
分づき米は、お米屋さんやコイン精米機で、削り具合を選んで精米できることがあります。
玄米で買って、その都度精米すれば、同じお米で白米と分づき米を食べ分けることもできます。
成分で比べると、違うところ・ほとんど同じところ
| ご飯100gあたり | 玄米 | 胚芽精米 | 七分つき米 | 白米(精白米) |
|---|---|---|---|---|
| エネルギー | 152kcal | 159kcal | 160kcal | 156kcal |
| ビタミンB1 | 0.16mg | 0.08mg | 0.06mg | 0.02mg |
| マグネシウム | 49mg | 24mg | 13mg | 7mg |
| カリウム | 95mg | 51mg | 35mg | 29mg |
数字は、どれも炊いたご飯100gあたりの値です。
エネルギーは、玄米も胚芽精米も白米も、ほとんど同じです。
玄米にしたからといって、ご飯のカロリーが大きく下がるわけではありません。
違いがはっきり出るのは、ビタミンB1・マグネシウム・カリウムのように、ぬかと胚芽に多い成分です。
ぬかの部分には、食物繊維や鉄も多く含まれます。
胚芽精米と七分つき米は、玄米と白米のあいだの値になります。
こうした差が体にどう表れるかは、ほかに何を食べているかや体質で変わります。
毎日の主食として考えるなら、数字の大小より先に、続けられる食べ方かどうかを見ます。
玄米のデメリットと、続けやすいところ
玄米で気になりやすいところ
・炊く手間と時間がかかる(数時間からひと晩の浸水、白米より長い炊飯)
・かため、ぼそぼそと感じる人がいる
・よく噛まないと食べにくく、食事に時間がかかる
・おなかの張りや調子には個人差がある
・家族のあいだで、好みが分かれやすい
いちばん大きいのは、炊く手間です。
白米は30分から1時間ほどの浸水で炊けますが、玄米は数時間からひと晩の浸水が目安で、思い立ってすぐには炊けません。
方式ごとの水と時間は「玄米の炊き方、浸水時間・水加減・炊飯器と圧力鍋での違い」で扱っています。
食感は、圧力鍋で炊くとやわらかくなり、分づき米や胚芽米にすると白米に近づきます。
玄米を続けやすいと感じやすいところ
・香ばしい風味と噛みごたえがある
・買ったお米を、精米せずにそのまま炊ける
・ぬかと胚芽に多い成分を、ふだんのご飯からとれる
・白米に混ぜる量を自分で決められる

玄米のヒ素が気になったとき
玄米を主食にする日があっても、主食やおかずを一つに偏らせないことが、ふだんの献立の基本になります。
玄米が向きやすい暮らし、白米のほうが合いやすい暮らし
玄米が合うかどうかは、体のことより先に、台所での段取りで分かれます。
浸水の時間をとれるか、炊飯器に玄米コースがあるか、家族の好みがそろっているかで、選びやすい形が変わります。
| 暮らし方・台所の事情 | 選びやすい形 | 理由 |
|---|---|---|
| 前の晩に、翌日の分を浸水しておける | 玄米 | 長い浸水を、寝ているあいだに済ませられる |
| 帰ってから炊きはじめたい | 胚芽米・七分づき米 | 白米に近い浸水の時間で炊ける |
| 炊飯器に玄米コースがない | 分づき米・胚芽米、玄米なら圧力鍋 | 白米コースでも扱いやすい |
| 家族の好みが分かれる | 白米に混ぜる | 割合を変えれば、食感の強さを調整できる |
| 噛みごたえのあるご飯が好き | 玄米・三分づき米 | ぬかの層が多く残り、粒の食感がはっきりする |
どれか一つに決めきらなくても、平日は胚芽米、時間のある週末は玄米のように、日によって替える方法もあります。
替えるときは、お米の種類ごとに浸水の時間と水の量が違うことだけ、取り違えないようにします。
子ども・高齢の家族・持病のある人と食べるとき
玄米にする前に、相談しておきたい人
・小さな子どもや、噛む力・飲み込む力が弱くなった方(粒がかたく、のどに詰まらせないよう注意が要る)
・胃腸の調子が気になる方
・腎臓の病気などで、カリウムなどの量に気を付けるよう言われている方
・持病で通院中の方、薬を飲んでいる方、妊娠中の方
当てはまるときは、玄米にするか、どのくらい混ぜるかを、医師や管理栄養士に相談してから決めます。
家族で食べるときは、全員を一度に玄米へ切り替えるより、白米に少し混ぜるほうが、好みや体の違いに合わせやすくなります。
小さな子どもの分は白米にして、大人の分だけ混ぜる、という分け方もできます。
白米に玄米を混ぜはじめるときの割合
いきなり玄米だけにすると、食感の違いに戸惑いやすくなります。
はじめは白米に1割ほど混ぜ、食べ慣れたら3割、半分と増やしていく方法があります。
| 割合 | 2合炊くときの玄米の量 | 食べたときの感じ |
|---|---|---|
| 1割 | 大さじ2〜3杯ほど | ところどころに玄米の粒がある |
| 3割 | 米用のカップで0.6杯ほど | 噛みごたえがはっきり出る |
| 半分 | 米用のカップで1杯(1合) | 玄米らしい香ばしさとかたさ |
玄米を洗い、冷蔵庫でひと晩浸水させます。
白米と同じ時間の浸水では、玄米の粒だけがかたく残ります。

炊く前に白米を研ぎ、水を切った玄米と合わせて内釜に入れます。

白米の目盛りより少し上まで水を入れて、1回目を炊きます。
かたければ、次の回に1合につき大さじ1杯ずつ足します。

炊飯器の取扱説明書に、混ぜて炊くときのコースや水の量が書かれていれば、それに合わせます。

胚芽米や七分づき米なら、別に浸水する手間がなく、白米に近い扱いで炊けます。
玄米を混ぜるのが手間に感じたら、こちらから始める方法もあります。
家族で食べるときに気になること
- 子どもに玄米を食べさせてもいい?
-
年齢や噛む力によって合う・合わないがあるので、一律には言えません。
小さな子どもに出すかどうかは、かかりつけの医師や管理栄養士に相談してから決めます。
- 玄米は毎食にしたほうがいい?
-
毎食にする必要はありません。
夕食だけ、週に何回かなど、炊く手間と好みに合わせて決めてかまいません。
体のことを考えて量を決めたいときは、医師や管理栄養士に相談します。
- 玄米にすると、やせる?
-
ご飯100gのエネルギーは、玄米も白米もほとんど同じです。
玄米に替えるだけで体重が変わる、とは言えません。
体重や食事の量のことで主食を見直したいときは、医師や管理栄養士に相談します。
- 胚芽米は、白米と同じように研いでいい?
-
強く研ぐと胚芽が取れてしまうので、水を入れて軽く混ぜる程度に洗います。
炊き方は、白米とほぼ同じです。
- 玄米の保存は、白米と同じでいい?
-
涼しく、湿気の少ない場所に置くのは白米と同じです。
玄米にも虫やカビはつくので、暑い時期は冷蔵庫の野菜室に入れ、早めに食べきります。

置き場所の選び方は「お米の保存方法、夏と冬の置き場所と、冷蔵庫の野菜室・保存容器の選び方」にまとめています。
玄米か白米かの二択で考えなくても、分づき米、胚芽米、白米に混ぜて炊くところまで入れれば、選べる形はいくつもあります。
白米2合に大さじ2杯の玄米から始めて、家族の箸の進み方を見ながら、割合を少しずつ動かしていきます。
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